自由とは何か?

覚え書き
05 /24 2019
 「自由とは何か?」と問われたならば、それはおそらく、「無限の可能性の中から自在に決定をなし得ることである」と定義してよかろう。そこには当然、他人を殺し、欺罔し、奪うことも含まれる。「主は与え、主は取り去り給う。主の御名は誉むべきかな」という聖書の有名な一節を引くまでもなく、神の領域に於いては生殺与奪についても全き自由が存在する。では、神とは異なる我ら人間存在の享受する自由とは果たしていかなるものなのであろうか?

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生物界における人間の特殊性について

その他
05 /24 2019
 生物一般にとっての至上命題は、個体の生存の維持及び当該種の保存である。しかし、この至上命題は、人間存在にも例外なく必然的に当て嵌まるのであろうか?いわんや、人間は、美・徳・正義といった、他の生物が感受しないと考えられる価値を知覚・認識し、時にその価値を自己の個体的生命に優先させ、「自殺」という行為に至ることすらある。果たして、我々人間存在にとっての至上命題も、他の動物と全く同様なのであろうか?

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競争と人間のあり方について

その他
05 /24 2019
 競争はあらゆる面で進歩を促し、人間社会を前進させる原動力となることは否定できない。競争という要素がなければ、我々が現在のような繁栄を享受することはおそらくなかったであろう。そのことは、「競争それ自体は悪ではない」という著名な格言が如実にそれを物語っている。また、出生においても、その過程が競争的であるからこそ環境により善く適応したより優れた個体が生を得られるのであり、結果、自己保存と種の保存を図ることができるのである。

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9条に基づく平和主義とは何か?

憲法概論
05 /23 2019
 我が国は、他に例を見ない徹底した平和主義の下、国連中心の集団安全保障に依拠して、非武装中立による絶対的戦争放棄を国の根本文書である憲法をもって内外に宣言する、おそらく世界一の国家である。そしてその徹底した平和主義を支えているのが、言うまでもなく格調高き前文と9条であるというのは誤謬なき認識である。確かに、我が国はその思想信条の下で70余年平和と安全を維持してきたように思えてくる。

 しかし、その平和を日本が享受できたのは「9条(特に2項)を支柱とする日本国憲法の平和主義があったからだ」と考えることは短絡である。戦後70余年、我が国が平和と繁栄を享受できたのは、「9条があったから」ではなく、単に国際平面上における地政学上の偶然の帰結であったことを心に留めておかなければならないであろう。

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なぜ規範に従うべきか(社会契約とは異なる観点より)

その他
05 /23 2019
 暴君によって定められた全く恣意的悪辣なものでない限り、否、仮にそうであったとしても規範、すなわちルールには何らかの意味がある。その意味とは、その規範に従順である限り少なくとも当該社会での安全や安寧が保障されるということである。規範に従わないことが、当該社会の一部においては利益を生み出し、或いは一部の違背者間の関係を円滑ならしめる効果を有するということは確かにあり得るだろう。

 しかし、その違背が露見したときには、その違背者のみならず関与した者全てが当該社会の求める制裁を受けることとなり不利益を被る。従って、当該規範の瑕疵が一見して重大かつ明白であるような特段の事由がある場合を除いて、基本的に規範には従う方が当該社会全体としての福利を大きくすると考えて大過ないというべきである。小さな綻びがやがて大きな裂け目を生じ得ることをよく心に留め置かなければならない。
 

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世界平和の為に日本人への願い

覚え書き
05 /23 2019
 自衛隊を憲法上の存在に位置付けてその存在と活動における違憲論を排除しようという動きが一層加速している。与党全体がその方向に傾斜しているというわけでもないようであるが、しかし大方の趨勢としてはやはり「自衛隊合憲化」と9条の修正が目指されているというべきであろう。

 わが日本国憲法は間違いなく戦後70余年で最大の岐路に立たされているといって過言でない。最近では衆議院議員が領土問題の解決の為に「戦争」の語句を用いるに至ったほどだ。個人的には、その発言は憲法99条の「公務員の憲法尊重擁護義務違反であるから即刻辞任すべき」と考えるが、ひとまず事態の成り行きを見守る他どうしようもないのがもどかしい。

 今、我々は戦後享受してきた平和を、子々孫々に継受するために如何なる選択をすべきなのであろうか?

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リージョナリズムを実現するために

覚え書き
05 /23 2019
 リージョナリズムが成功するためには、政府、通貨及び信用、並びに人々の同胞観が完全に共有されなければならない。他方、科学技術、宗教、芸術等の文化的価値観については各々の独自性が自由に認められ、理解と尊重を得る必要があり、不当な侵害を受ける状況を回避しなければならない。だとすれば、リージョナリズムの妨げとなるものは文化的特性と政府、信用、同胞観に齟齬がある場合である。そして最も事態を難しくするのは、両社が一体不可分に接着している場合であろう。こうした場合でも我々人間存在は、「人類である」という概念を連結点として統合することは可能なのであろうか?

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憲法に自衛隊を明記することの意味

憲法概論
05 /08 2019
 近時、「災害時や緊急時に命懸けで国民を守ってくれている自衛隊を、困ったときには頼るのにそうでないときには違憲だというのは、隊員諸氏に失礼であるし不自然である。彼らを憲法上の存在に位置付けて、自身と尊厳をもって国民の為に力を尽くしてもらうことが必要だ。そのために、9条1項2項の平和主義は変更することなく自衛隊を憲法に明記して意見論争に決着を付けよう」という主張が盛んにされている。
 なるほど、確かに理解できない話ではない。しかし、こうした意見を主張する者たちは、自衛隊を憲法に記載して白黒をはっきりさせることの危うさを本当に理解したうえで発言を行っているのか、そこには疑問を呈さざるを得ない。
 憲法に自衛隊を明記するということは、諸外国に対してどのような宣言をすることになるのだろうか?

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憲法第9条が平和を生み出すわけではない

憲法概論
05 /07 2019
 「戦後の我が国が70余年にわたって新たな戦争に巻き込まれることなく平和と安全を守ってこれたのは9条を柱とする平和憲法があってこそであるという」という論調がある。しかし、この発想は、欺罔であるとは言わないまでも一種の錯覚である。なぜなら、わが憲法の影響が及ぶ範囲はわが国一国に制限されるのであるからである。

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文体の統一について

その他
05 /07 2019
 これまで、正規の記事は「です、ます」調で、試稿は「だ、である」調で記してきましたが、「です、ます」調を用いると無意味に文章が冗長になる癖が出るようなので、今後は正規の記事も試稿のいずれも「だ、である」調で統一することにします。既存記事についてどうするかはまだ決めかねているのですが、一応少しずつ修正する方向で進めていこうと考えています。

椎央権太

日本国憲法の意味と真価を記録しておきたいと思い執筆しています。護憲的な記述が多く見えますが、不動の護憲派というわけではありません。憲法とは如何なるもので、改めるべき時宜はいつなのかということを書き残せればと思っています。