【問】日本国を統治する者としての相応しい資質とはどのようなものですか?

質問への回答
05 /18 2020
 日本国を統治する者としての相応しい資質に関して、日本国憲法がその実現を目指す現代的諸価値(自由・平等・公正)が人類普遍の到達目標に合致する適切なものであると仮定してお話しします。

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更新予告

その他
04 /17 2020
――― 更新予告 ―――――

 次回は改憲議論の最終回、日本国憲法神聖不可侵説を検討する。ワイマール憲法を別にすれば、日本国憲法は今なお並ぶもののない現代憲法である。故に、「日本国憲法の精神は極めて尊重に値するものであり、それは人類が実現すべき普遍的価値を明らかにするものであるから、日本国憲法の是非および改憲については触れることも畏れ多い」とする見解が一部にある。しかし、日本国憲法が体現する現代的諸価値は、本当に我々人間が享受すべき至高の価値なのか?また、現代的諸価値の実現が果たされるとき、我々人間存在は完成し、望むままの幸福追求が約束されるのであろうか?そもそも、価値相対主義という現代社会の重篤な病は、現代的諸価値実現の完成をもって治癒・克服されるのか、それともなお一層新しい段階へと人類は歩みを進めることになるのか?これらの観点を踏まえつつ、日本国憲法の改憲の必要性について論を進めたい。

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改憲議論5 他国は改憲を重ねている説

憲法概論
03 /17 2020
 日本国憲法は制憲後70年以上、約3/4世紀にわたって一度も改憲を経験していない。その間に、世界は朝鮮戦争から冷戦を経て、テロとの戦い、そしてロシア・中国の台頭へと遷移し、その様相は一変した。にもかかわらず、その間も日本国憲法はその在り方を微塵も変えぬままに現在に至っている。こうした時の経過を経て、日本国憲法が実現すべきと要請する人間の普遍的価値もまた新しい段階へと進み改憲の機は熟したのであろうか、また、この間にも多くの国で憲法が改正されていることをどのように評価すべきか、イギリス憲法、アメリカ憲法、フランス憲法、ドイツ憲法との比較を中心に論を進める。

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更新予告

その他
02 /17 2020
――― 更新予告 ―――――

 次回は、改憲議論に関し、他国が幾度も改憲を重ねる一方で、日本国憲法が制憲後70年以上一度も改憲されていないことの是非について論じます。

 日本国憲法は制憲後70年以上、約3/4世紀にわたって一度も改憲を経験していません。その間に、世界は朝鮮戦争から冷戦を経て、テロとの戦い、そしてロシア・中国の台頭へと遷移し、その様相は一変しました。しかしその間も日本国憲法はその在り方を変えず現在に至っています。こうした時の経過を経て、日本国憲法が実現すべきと要請する人間の普遍的価値もまた新しい段階へと進み改憲の機は熟したのか否か、また、この間にも多くの国で憲法が改正されていることを評価すべきか、イギリス憲法、アメリカ憲法、フランス憲法、ドイツ憲法との比較を中心に論を進めます。

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改憲議論4 自主憲法制定説(押し付け憲法論) 後編

憲法概論
01 /17 2020
 日本国憲法が、第二次世界大戦(太平洋戦争)敗戦後、連合国の占領統治下において米国主導で制憲された憲法であることは疑いようのない史実である。従って、「日本国憲法は連合国による押しつけ憲法である」という主張はある一面正鵠を射ていると評価することができる。また、大日本帝国憲法からの改憲の体をとってはいるが、主権者の交代という核心的事項の変更を伴うので、日本国憲法は事実上、外国の主導により新規に制憲された憲法であるというのは大過ない事実である。

 それでは、「日本国憲法は連合国(主として米国)によって押し付けられた」というとき、我々日本民族は果たして何を押し付けられたのであろうか。

 こう問うとき、大凡の場合、「押し付けられたのは他でもない9条であり、それによって我々は永遠に牙を抜かれた」という答えが返ってくる。しかし、その認識は本当に正しいのであろうか。

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椎央権太

日本国憲法の意味と真価を記録しておきたいと思い執筆しています。護憲的な記述が多く見えますが、不動の護憲派というわけではありません。憲法とは如何なるもので、改めるべき時宜はいつなのかということを書き残せればと思っています。